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オリーブの実の種類

オリーブの実 ブオーノイタリアのオリーブオイルは、フラントイオ種とモライオーロ種の2種類を使用しています。
農家では、毎年の収穫量を安定させるため、単一種ではなく、2種類を混ぜています。
ウンブリアのこの地に適した種を複合させる何世紀もにわたる農家の知恵が生かされています。

オリーブの実は木のてっぺんから順々に熟していきます。
このため、収穫する際黒く熟した実と緑色の熟していない実が大体3:1くらいの割合になる頃を見計らって収穫します。
こうすることで、青々とした味と熟した実の深みのある味がバランスよく保たれています。

収穫

オリーブの実 オリーブの実は手で枝からこそげ落とします。
親戚一同が集まり、1週間近くかけて収穫します。

お年寄りも子供も皆長いはしごに登り、寒さをしのぎながら朝から夕暮れ時までひたすら作業します。重労働です。
最近は枝をたたいて実を落とす機械もありますが、実に傷がつくため、皆手作業に徹しています。
こんなに大変な作業では、とても大量生産はできません。

しかしそれが、良質のおいしいオリーブオイルにかかせません。
家族が今年も一年間おいしいオリーブオイルを食べられるよう、そういった願いが込められています。 オリーブの実

搾油

搾油は、熱を加えないコールドプレス方式で搾られます。
実は洗ってペースト状にされ、それを水と油の表面張力を利用した最新式遠心分離機にかけて抽出します。
これがエキストラヴァージンオイルといわれ、重量の20%ほどしか油がとれない、貴重なものなのです。
この搾りかすに溶材を加え、加熱して搾ったのがヴァージンオイル、それをさらに溶材を混ぜて加熱して搾ったのがオリーブ残渣粗油と呼ばれています。
なかには着色料や香料、保存料などを入れた粗悪品も世界中に出回っています。
オリーブの実

ー マッシモさんの搾油所 ー

オリーブの実 ブオーノイタリアのオリーブオイルは濾過していません。
このため、搾りたての11月末から3月~5月ごろまでのオリーブオイルは不透明で、オリーブの実や種の搾りかすが沈殿しています。
これはおりではありません。
その後沈殿した搾りかすは缶の底にたまっていきますが、体に害のあるものではありません。
最新の高い搾油技術で、無濾過でもこのようなおいしいオリーブオイルを搾ることが可能になります。

オリーブの実 近年、イタリアでもきれいに濾過したオリーブオイルが流行っています。
マッシモさんのオリーブオイルは、昔ながらの野趣あふれる味を最新の技術で洗練された味に仕上げています。
近隣の農家だけでなく、遠くからもこぞってマッシモさんの搾油所にオリーブの実を搾りにいくのです。

保存方法

オリーブオイルは非常に安定性が高く、抗酸化力も強い油です。
しいて言えば、明るい日差しや蛍光灯のあたる場所、ガス台の周りなどの高温の場所を避け、冷暗所で保存しましょう。
温度変化が激しいところは避けて下さい。

よく冷蔵庫に入れる人がいますが、固まります。
ウンブリアの冬は北海道のように寒いため、固まることはよくあります。
固まると使う分だけ自然に溶かして使います。
溶かしては冷蔵庫に入れ、また固まるのを繰り返すと、風味が落ちる原因になります。

夏場あまりにも暑い場合、冷蔵庫の野菜室くらいなら入れても構いません。
しかしオリーブオイルはアフリカに近いシチリアでも生産、消費されている ことをお忘れなく。
また、オリーブオイルは周囲の臭いや味を吸収しやすいため、味や香りが 変化を受けることもあります。
空になった瓶を洗わずに長く放置し、そのまま次の新しいオリーブオイルを入れると、古い油の臭いがつくこともあります。

そういった場合、瓶は洗浄してよく乾かしてから次のオリーブオイルを入れることをお勧めします。
食器用洗剤を入れ、柄のついたスポンジなどで洗い、お湯でよくすすいでください。
なぜか油の瓶は洗ってはいけないと思い込んでいる方が多いですが、まったくの誤解です。
農家では、毎年50リットルのオイルタンクに保存して1年間使用し、次の年の新オイルを入れる前に一度きれいに洗って乾かします。