〜お知らせ〜 “森の書斎から”でおなじみシルヴィオの新しい本が、筑摩書房から新書で出版されました。タイトルは「イタリア・マフィア」。今回の翻訳は私が務めました。おいしい食べ物の溢れる、自然の美しいイタリア、ファッションのイタリア、いろいろな顔がありますが、これもまた一つのイタリアです。興味を持って頂ければうれしく思います。
昨日も今日もとても温かく、野生のアスパラがちらほらと出てきた。例年より1ヶ月半程早いようだ。気温が上がり、畑のポロネギが太ってきたので、リゾットを作ることにした。
ポロネギは4本、ざく切りにして、オリーブオイルとアンチョビを一緒に入れて炒める。火は極弱火で蓋をして、2、30分かけて柔らかくする。これをミキサーにかけてピューレ状にする。
ネギを炒めている最中に、別の鍋にタマネギをみじん切りにして やはり弱火でゆっくりしんなりするまで炒める。ここにアンチョビ、米を入れ、強火にして白ワインをザッと入れる。ここで塩も小さじ半分程いれる。塩は最初に入れるのと最後に入れるのとでは味が変わるからだ。沸騰したお湯をお玉に2杯程入れ、水分がなくなったらまた入れながら絶えず木べラでかき混ぜる。
20分程したら、用意しておいたネギのピューレを入れ、また10分程かき混ぜながら熱を入れる。最後にパルミジャーノをカップ一杯程たっぷり入れて溶けたら出来上がり。
普通リゾットを作る場合、牛肉でとったスープなどを使う。ただ、スープをわざわざ作るのは面倒なので固形ブイヨンを使う人が圧倒的に多い。簡単だし、安価で、できあがりは濃い味つけで失敗もない。イタリアには固形ブイヨンは肉で取ったダシ、野菜で取ったダシ、キノコで取ったダシなど種類がある。野菜のブイヨンの場合、化学調味料はもちろんだが、ベースとなる野菜はセロリ、ニンジン、ポロネギやタマネギが中心のことが多い。今回のこのポロネギのリゾットはポロネギが大量に入っているため、それだけでブイヨンの代わりになってしまう。あとアンチョビとパルメザンチーズが入れば、他のダシを加える必要はまったくない。ポロネギがトローッと米に絡んでとてもおいしいリゾットができあがった。ネギと米って日本人には馴染みが深いものだ。
今日子
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