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Kyoko's Diary
 
今年も生ハムを
2007年1月27日(土) 

こんなかんじの生ハム
こんなかんじの生ハム
  今年も我が家においしい豚肉がやってきた。今年の豚は普段の豚よりも大きく、絞める前に体重を計ると256キロもあった(毎年200キロくらいだった)。だが脂身は少なく、大変きれいである。

 あまりの大きさに、生ハム用の腿一本食べきれるかどうか心配になり、肩一本を生ハムにすることにした。私のところは家族3人なので、そんなに大量には生ハムを食べないのだが、この辺りの人は腿肉も肩肉も生ハムにする。これだけ大きいと塩も肉の中心まで入りにくく、熟成期間中に肉が傷んでしまうこともあるとも言われた。腿一本捨てるリスクは避けたいものだ。今年はつい先日まで春の陽気で、こういう時は塩がしみ込みやすいとも聞いたのだが、途中から寒くなると言われ、塩のしみ込み具合も途中で遅くなると言われた。実際ここ2、3日は寒波が訪れている。気温の違いで塩に付ける日数も変わるのだから面白い。農家の人達はこういうのを長年の経験で知っているのだから、毎年習うことも多い。

 ところで、冷蔵庫や冷凍庫がなかった昔は、どうやって肉を保存していたのか聞いてみた。豚半頭で干し肉にするのは、カポコッロ、生ハム用に腿一本と肩一本、ベーコン用の三枚肉、グワンチャーレのほほ肉、耳や皮、鼻、内臓などを使ったコッパ、サルシッチャ用やサラミ用の骨や顔の周りの肉。後はヒレ肉やロース肉約20枚(?)などしか残らない。これらはすべてその日のうちに大家族ですっかり食べていたそうだ。すごいお祝いだったのだろう。

 肩肉を塩漬けにしている間、去年作った生ハムを開けることにした。その前の年のものは骨の近くに空洞ができて乾きが悪かったのだが、今年はどうやら上手くいったようだ。去年の豚は脂身が多かったため、生ハムも切ってみると3分の2は脂だった。こういうのは絞める前、短期間のうちにエサを大量にやり、急激に太らせるとこうなるそうだ。ま、余分な脂身は料理に使うことにする。
 肝心の味の方は、すばらしいものだった。自宅で作る生ハムというのは、脂の部分が大変甘みがあって最高である。多過ぎる脂は切り落とすが、多少残して、赤身の部分と一緒に食べる。
 パンに付けて食べると臭みのまったくない脂肪分がまろやかでしみじみおいしい。この脂肪分のおいしさは名高い高級生ハムにはないものである。
 また、生ハムは開けてからしばらくすると塩分もどんどんきつくなって乾いていくため、今年は肉の薄い先端の部分だけ切り落とし、先に食べることにした。毎年この部分だけ固く塩辛くなって困っていたからである。あとの部分は切った表面にコショウをまんべんなくまぶし、もう一度生ハム用の袋に入れて天井に吊しておく。
 しばらくは朝食に、息子の学校のおやつに、簡単な昼食に、夕食のメイン代わりにと、生ハムさまさまの生活が続きそうだ。

今日子














   

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