年末はデンマークの友人の家に行ってきた。彼は最近新しく本を出版したのでお祝いも兼ねて。デンマークと言ってもコペンハーゲンではなく、西側のフィヨルド地帯。どこまでも続く海岸をひたすら散歩し、海流が強く沖の方に行くと引き込まれて帰って来られなくなるという北欧の海に圧倒された。 森の中には沼がたくさんあり、好きだった絵本“ぬまばばさまのさけづくり”そのもので大感激する。作者の名前を忘れたがデンマーク人だった。 友人宅では黒パンとバターと生クリーム、ラズベリーをたらふく食べておいしかった。バターや生クリームはイタリアのものより濃厚で、やっぱり牛乳が違うんだなと納得。帰ってから体重計を見てさらに納得。そしてケーキやデニッシュペストリー、バターの使い方などなど、デンマークを特定するわけではないけれど、日本にはこういった西洋料理がたくさん入ってきているんだなあと実感。 デンマークは牛乳もおいしいけれど、養豚が盛んで、2日滞在したコペンハーゲンでは豚肉とジャガイモなど、国の伝統料理を出すレストランに行こうと期待していた。ところがデンマーク伝統料理と名うった2軒のレストランでは、豚肉の「ぶ」の字も見あたらず、国際的とも言えるフランス料理系の牛ヒレにフォアグラをのせた料理がでてきてがっくり。もっと探せばあったのかもしれないが、時間がなくて諦める。
友人宅に戻ったら、サーモンやら地元で採れる魚をごちそうしてもらった。友人によると、デンマーク人はそれほど魚を重宝していないそうで、どちらかと言えば肉をありがたがるそう。海に囲まれているのに日本とは随分違う。そういえば、イタリアでもサルデニア島やエルバ島では、地元民は魚をあまり食べず、基本的には肉料理を食べる。ロブスターや豪快な海の幸は観光客用なのだ。 デンマークもこの冬は暖冬で気温もいつもより高めだったが、ウンブリアに帰ってきたらまるで春のような陽気だ。来週は豚を絞めるのに、この温かさでは干し肉が上手く行くかどうか心配だ。気温が下がらなければ肉が腐敗してしまう。旬の豚肉、デンマークで味わえなかった分も楽しみたいと気合いが入っている。
今日子
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