生パスタと乾燥パスタについて、日本にいるとちょっと違うのでは?と思うことがある。乾燥パスタは生パスタに比べて劣っていて、乾燥パスタを出すレストランは二流だ、と考えている人が多い。しかし乾燥パスタはうどんやそばと違い、乾燥だからと言って生パスタよりおいしくないということはまったくない。現に、私はイタリアでも5本の指に入ると言われるような高級レストランで何度も乾燥のパスタを食べている。乾燥パスタは乾燥パスタでおいしいし、生パスタには生パスタの役目があって、それぞれ別のおいしさがあるので比べるのは筋違いだ。乾燥パスタにも白米と同じようにおいしさはピンからキリまである。職人が作るゆっくり時間をかけて乾燥させたパスタのおいしいことといったらない。小麦の味がしっかりとわかり、歯ごたえの加減も絶妙である。
イタリア人が家庭で食べるパスタは乾燥パスタの方が多く、日本人が白米を食べるのと同じ感覚である。炊き込みごはんと白いご飯はどちらもおいしいけれど、どちらが劣っているかは比べ難い。先日、夫シルヴィオが遊びに来ていた日本人の知人に質問をした。”もしこれで人生最後の食事となったら何を食べるか”。知人は「白いご飯と納豆」と答えた。シルヴィオは、「トマトソースのスパゲッティ」と答えて、国は違ってもやはり考えは一緒なのだなと納得した。
さて、話は変わって、今日はこれから恒例の栗祭りに出かける。明日は 栗祭りの話題をお楽しみに。
今日子 |