一昨日は庭で昼食をとったのに、昨日はこの秋初めて暖炉をつけることになった。 昼と夜の気温の差も大きく、冬が近づいてくるのがわかる。もうすぐ毎年楽しみに している栗祭りが始まる。今年は栗祭りで行なわれる予約制の昼食会に参加する ことにした。すでに予約は80件を越え、小さな村なのに人気の高さが伺える。 昼食は村の主婦たちが集まって栗を使った料理を中心に、前菜からデザートまですべて 食べられることになっている。実に楽しみである。
さて、今日は畑に残ったパプリカが大量に採れたので、これをなんとかしなければ と思った。気温が低いため赤や黄色に熟さないが、ピーマンの香りは高く、肉厚で おいしそうだ。 シルヴィオの案で、ジャガイモ、パプリカ、サルシッチャを使った料理を作ることに した。キャセロールにオリーブオイルとニンニクを熱し、適当な大きさに切ったパプリカ5、6個、ジャガイモ(大)6個、サルシッチャ6本を入れ、弱火でゆっくり火を通す。味付けは、もしサルシッチャの塩味が強ければ塩は入れず、赤ワインを半カップ入れ、蓋をしてコトコト弱火で1時間、炒めると言うより煮込むことになる。たまに焦げ付いていないか様子を見て混ぜる方が安心だ。
ジャガイモは崩れた状態で、柔らかいパプリカはジャガイモと同化する。だがパプリカの香りは しっかりと残り、サルシッチャの旨味が全体に広がってなんとも言えずおいしい。
ジャガイモとピーマン、ジャガイモとアーティチョーク、ジャガイモとキャベツやブロッコリ、 ジャガイモと葉野菜(ブロッコレッティやほうれん草などなんでも)、ジャガイモとインゲンなどの組み合せは料理の付け合わせに食べることが多い。これにサルシッチャを入れたりチーズを入れたりしてボリュームをだしても、一品料理として大変喜ばれる。いずれも 野菜をおいしくたくさん食べるための方法として、一年中好みでいろんな食べ方をする。 サルシッチャを入れなくても、野菜の旨味だけで十分おいしいことも付け加えたい。
親戚の70代の女性は、彼女のお母さんが戦後食べ物がない時代に、「卵1個とジャガイモで家族6人分の卵焼きを作っていたのだけれど、あれは一体どうやって作っていたのかしら」と話していた。ちゃんと卵焼きの味と形だったそうで、とてもおいしかったと言う。「もちろんいつも お腹を空かせていた時代だったけれど、今食べてもきっとおいしいと思うわ。ジャガイモっておいしいものね、」と彼女はニッコリ笑った。
今日子
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