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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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Kyoko's Diary
 
イタリア料理とチャーハン
2006年9月17日(日) 

この夏親戚の家に行った時のこと。親戚のおばさんが今日のお昼は
リーゾ・カントネーゼ(リーゾが米、カントネーゼは広東のこと)に
しましょうと言った。へええ、おばさんチャーハン作るんだと興味津々。
横で見ていると、まずおばさんはパスタを茹でるように塩を入れた
湯で米を茹で始めた。イタリアではリゾット以外の米は茹でて食べるのだが、
茹でた水分の多いこのご飯を炒めたらどうなるか頭をよぎる。
茹で上がったら米をザルにあげ、ズッキーニ、ニンジンを茹ではじめ、
卵はしっかり火を通した1センチの厚さの卵焼きにした。
角切りのハムを用意する。

フライパンは中華鍋だった。これを中火にかけ、オリーブオイルを
入れ、茹でて5ミリ角くらいに切ったゴロゴロした野菜とハムを入れ、
茹で上がったご飯を入れた。中華鍋はよく熱していなかったので、ご飯が
どんどんくっつき始めた。そこへ一口大に切った卵焼きを入れ、塩をして
出来上がり。
う〜ん、これがイタリア人の彼女にとってはチャーハンなのか。
食べたら野菜やハムの味がご飯にマッチして、オリーブオイルの香りもよく
おいしいのだが、チャーハンのヨーロッパ版のように思えた。

イタリア料理って、中華の炒め物のように”重い中華鍋を片手で
持ち上げながら強い火でさっと華やかに炒める”料理の雰囲気とは随分かけ離れて
いる。和食のように熟練のこの道ン十年の寿司職人や天ぷら職人が
ものすごい技を駆使して作る料理とも違う。

作業は単純だしモタモタしているし、包丁もまな板も
使わないで食事用ナイフで野菜をゴロッと切るし、以前見た
ウナギもナイフでガリガリ筒切りにしていたし(この時は度肝を
抜かれた)。よく言えば、無理していなくて自然な料理法だ。
それがまたイタリア料理には最高に合っているのだろう。 

今日は親戚のおばさんを思い出してチャーハンが食べたくなったので
夕飯に作ることにした。もちろん日本風に。遊びに来ていた息子の
友達が、夕飯も一緒に食べることになった。
イタリア人が他の国の料理を食べない傾向は子供の頃からしっかり
あるようで、なかなか手強い。日本みたいにどんな国の
料理でも子供の頃から食べ慣れているのとちょっと違うのだ。
心配した通り、食べなかった。そして嫌いな理由が”このご飯固いから
嫌だ”というものだった。私は芯がやや残っているイタリアの米の
食べ方の方が固いと思うのだが、どうもこの子はリゾットのドロッと
した感じがないと言っているようだ。
仕方がないから冷蔵庫に常備してあるチーズやハムとパンを
食べさせた。その横で息子が「フィリッポ、お前チャーハン
嫌いなのか?めちゃめちゃおいしいぞ」と大皿2杯食べていた。
子供の反応は意表をついていて面白い。フィリッポは大人になって
から中華料理を好きになるだろうか。
                   今日子


   

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