ここ２、３年は６月中旬から7月初めまで猛暑で、その後は涼しい夏というのが続いている。今年も６月中頃まで気温が低くてどうしたのかと思っていたら、突然の猛暑、そして8月中は涼しくて夜は長袖で過ごすことも多かった。これはこれで、私は気持ちよく過ごせたのだけれど、トマトが熟さなくて困っている。おまけに普通だったら９月に気温が下がってからトマトにつく害虫（カメムシのようなやつ）が、8月に入ってすぐにトマトやインゲンについていた。

　この害虫はトマトが緑の時はわからないのだが、赤くなってくると虫が実を吸ったところが緑色に変色し、中もきれいに熟れていない。
使い物にならないのだ。2月から一生懸命種を植えて育てたトマトなのに、もうちょっとという所で虫に食べられてしまうなんて、なんとしてでも駆除しなければと張り切った。近所のおじさんは容器にガソリンを入れて中に一匹一匹落としていくそうだ。ガソリンは今すごく高くて（リッター1ユーロ４０セント、日本円で１８０円くらい）もったいないから、漂白剤を入れて駆除することにした。

　もしうちの畑が途方もなく大きかったらちょっと無理だったかもしれないけれど、家庭菜園くらいなら手で虫をとるのもそんなに大変ではない。むしろ、夢中になってたくさん虫を取り、すっかり満足した。

　今年はまだ瓶詰めも２０本程しかできていない。このまま気温が下がって秋になったら熟れていないトマトも腐ってしまうので、なんだか心配である。

　一方のズッキーニは食べても食べても余っているので、オイル漬けにすることにした。3、４ミリの厚さに切って塩をふって水分を取り、その後白ワインとワインビネガーを半々の分量で煮る。ミントやオレガノ、マジョラムなど香草を一緒に煮ても良い。約7分、固めに茹でる。茹でたら平なザルなどにズッキーニを並べ、上から重石をして一晩置くとさらに水分がでてくる。布でさらに水分を拭いて、これをオリーブオイルに漬ける。同様にして、インゲンもオイル漬けにできる。インゲンは茹でたら布に巻いてぞうきん絞りの要領で固く絞って水気を切る。とにかく水分が残っているとオイル漬けにしても後で腐ってしまうので、気をつける。これがあると、外出して帰って来た時や野菜が少ない時などに大変重宝するのだ。

　　　　今日子