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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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Kyoko's Diary
 
マスタード
2006年8月5日(土) 

昨日の夕方、車に乗っていると家のすぐ後ろの林の近くで、
大きなイノシシを見かけた。こんな所にイノシシがいたとは、と
目を疑った。車で10分ほどの山の方にはよくでるのだが、我が家の
近くにいたとはびっくりした。

話は変わって、以前ローマのレストランでサラミ類を頼んだ時、
マスタード漬けのリンゴを付け合わせに食べた。サラミと
一緒に食べると、ピリッと辛くてリンゴの甘みと豚肉の相性も
抜群だった。

このマスタードはバイオリンで有名なクレモーナ市の特産だ。
知り合いのクレモーナ出身の女性に作り方を教えてもらった。
リンゴでも洋梨でも、いろいろな果物を砂糖たっぷりのシロップで
1時間、極弱火で煮る。次に火を切ってマスタードのエッセンスを
加え、保存瓶に入れて保存する。
サラミの他に、セロリやニンジンで煮込んだ牛肉(ボッリートという)を
食べる時につけたりもする。

この間収穫した我が家のおいしいリンゴがたくさんあったので、
作ってみようと思った。マスタードのエッセンスを探さなければならない。
この辺りで一番大きな街に行って片っ端から探してみた。でもみんな
マスタードのエッセンスというと変な顔をする。どうやら知らないらしい。
暑い中歩き回ったが結局どこにもなかった。一軒だけ、高級食材店で
以前あったけど今はないという店もあったので、注文してほしいと
頼んだのだが、後日連絡したら手に入らないと言われた。

エルボレステリアと呼ばれる自然食品やホメオパシー(同毒療法、
ヨーロッパの漢方のようなもの)の治療に使う薬草の店に、
粒のマスタードがあった。仕方がないのでこれを買って帰ることにした。
まだ諦めきれなかったので、ローマにいる友人にも探してもらったが、
見つからなかった。残念。

いろいろ考えた末、リンゴを砂糖で煮てペースト状にし、粒マスタードを
すり鉢ですって混ぜてみることにした。味見すると、お、マスタードっぽく
なってきた。もう一度粒マスタードを多めにすり、塩、ワインビネガーを
入れてみると、なんだかりっぱな食品になった。

しかし粒マスタードにもいろいろ種類があるらしく、購入したものは
どうも辛くならない。辛くするために唐辛子を一緒にすり鉢ですって
入れてみるとようやく辛くなった。我が家のリンゴは凝縮したような
濃い味で、マスタードにも負けずにしっかり主張している。
こりゃハムと合うかもね、とシルヴィオがハム(普通の焼いたハム)を
出してきたので、パンにこのリンゴのマスタードをたっぷり塗り、
ハムをはさんで食べてみたらくせになるおいしさだった。

私がローマで食べたりんごのマスタード漬けとは別物だけど、共通するものが
ある。これはこれでよしとしよう。来年はぜひエッセンスを手に入れてあの
マスタードを作ってみたいものだ。10年ぶりにクレモーナまで行ってみるか、
でも意外と東京の方がこういうのって見つかりやすいかもしれないナ。

                       今日子







   

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