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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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Kyoko's Diary
 
庭のりんご
2006年7月11日(火) 

Le mele
Le mele
 近頃時間が経つのがはやいなあ・・・。昨日は農文協の雑誌「うかたま」の原稿を
仕上げ、あとは毎日毎日夫シルヴィオの新しい本の翻訳に明け暮れている。
訳しても訳してもまだまだあっていつまで経っても終わらない。
ウンブリア便りを書かなければと思いつつ、あっという間に2週間も過ぎてしまう。

 昨日は庭に野生のりんごが山のようにたくさんなっているのに気づき、うわ〜、収穫
しなければ!と慌ててはしごに登ってりんごを籠いっぱい収穫した。50kgくらい
あったかしら。半分は近所の主婦にお裾分けした。このりんごは野生だそうで、実も
小さくて生だとかなり酸っぱい。ジャムにしたりコンポートにしたり、りんごのパイを
作ったりとお菓子に向いている。あまりに小さいので種をとるのが大変で、これまた
いつまでたっても終わらない。W杯を見ながらずっとりんごの種抜きをしていた。
コンポート用に実を傷つけないよう、丸ごと種を抜いたのだが、テレビを見ている間に
鍋の中のりんごは沸騰してボコボコ踊っていた。実が崩れていて、
これでは保存用に煮沸消毒でもう一度煮ることもできない。がっかり・・・。
仕方がないので濃いめの砂糖のシロップに漬けて瓶に入れ、早めに食べることに
した。このコンポートを知り合いのローマに住むおばさんにお土産に
持って行ったら、「このりんご、一体何をしたの?」と真顔で言われた。
「別に、りんごを砂糖で煮ただけ」と言ったら、
「信じられない程おいしいりんご」と興奮していた。このりんご、
もうすぐ枯れると植木屋さんに言われてから6年、どんどん実をつけて
一向に枯れる様子がない。引っ越してきて最初の2年は、このりんごは
食べるものだと思っていなくて、全部捨てていた。なんてもったいない
ことをしたのだろう。

 オーブンで焼きりんごを作ってもおいしい。真ん中の種だけ抜いて、
そこにレーズンやハチミツ、松の実、砂糖を詰めて焼く。クローブや
シナモンをちょっと加えるとさらに香りが良くなる。これも好きなおやつの
ひとつで、種を抜くのはかなり面倒だが、食べると苦労も忘れる。

それでも有り余っているので、農家の人にこれおいしいから食べてね、と
バケツ一杯持って行った。何日か過ぎて、農家の人に「あのりんご、にわとりと
ヤギが大喜びで食べていたわ」と喜んでいた。ガ〜ン。そりゃそうだろう。

今日のイタリアはお祭り騒ぎで、シルヴィオに「どこかの新聞にフランスが
“イタリアはずるかった”というコメントをしていたよ」と言ったら、シルヴィオが
「イタリア人は昔からフランス人によく怒られるんだよ。実際、イタリア人とフランス人の
違いは怒っているか怒っていないかって話もあるしね。」と両手を広げていた。
イタリアでは”ずるい”とは褒め言葉なのである。         
                        今日子


   

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