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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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Kyoko's Diary
 
夜中のダミ声
2006年6月15日(木) 

この辺りで声が・・・
この辺りで声が・・・
 日本は梅雨入りしたそうだが、ここウンブリアの、特に私の住む周辺はこの間からまったく雨が降らない。雷がなって一瞬雨がパラリと降ったこともあったけれど、畑の野菜には返って悪影響。後で余計に乾いてしまい、根まで水が届かない。土の中は乾ききり、周辺の麦畑は深くひび割れている。今年の夏も厳しい乾燥に悩まされるのかとちょっと心配になる。

 最近夜中に変な声を聞く。グエッ・ギャーっという潰れた声。一体なんの動物かわからないので不思議で仕方がない。この辺りにいる夜動く動物といったら、キツネ、ヤマアラシ、フクロウ、ナイチンゲールかしら。ヤマアラシの鳴き声なんてあるのかよくわからないので、おそらくキツネだろうと思っている。しかしこれまで暮らした7年間で一度もこんな声を聞いたことがなかったので、最初聞いた時はドキッとした。キツネってコーン、コーンと鳴くわけではないんだ。しかしとなりのカポッチ家では、最近ニワトリが2羽殺され、もう一軒の農家ロメオさんの家でもホロホロ鳥が2羽殺されたという。殺し方からして山猫ではないかと2人とも話している。えーっ!山猫なんているの?と私と夫は半ば信じられないのだが。

 以前飼っていたイタリアンブラッドハウンドという種類の猟犬(猟はしないが猟犬だった)はとにかく穴を掘って庭から脱走ばかりする犬だったが、時々キツネを追いかけて家の周りを走り回っていたのを思い出す。犬にJpeg(ジェイペッグ)という変な名前をつけてしまったため、いつも近所を「ジェイペーッグ!、ジェイペーッグ!」と大声で探しまわったものだ。もう少し違う名前にすればよかったなあと夫と悔やんだ。日本で飼っていたゴールデンレトリーバー、今飼っている黒のラブラドールレトリーバーの雑種とこのジェイペッグを比べてみると、レトリーバーがどんなに飼いやすい犬かがわかる。ジェイペッグはとにかくソワソワと落ち着きのない犬だった。それが避妊手術をして、抜糸する日に失踪してしまった(金返せー)。もしかしたらとんでもない目に合ったと思って失踪したのかしら。

 今飼っているもう一匹のパストーレマレンマーノ(トスカーナ州マレンマ原産の大型牧羊犬)は、これまた頑固でちっとも言う事を聞かない。オオカミと戦っていた犬なので気性が荒いと言われるが、
うちの犬はボンヤリおっとり、それだけでもよかったと思う。そして息子がよちよち歩きの頃から、ピッタリくっついて離れず、転んで泣いたりしようものなら一生懸命慰める。牧羊犬とはこういうことなのか、と納得する。
 今の所夜中のダミ声の正体を知っているのは、この牧羊犬のトンボラだけである。

                         今日子

 


   

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