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Kyoko's Diary
 
燻製のベーコン
2006年3月19日(日) 

ベーコンを吊す
ベーコンを吊す
今年は解体した豚の三枚肉を使って、燻製ベーコンを作った。三枚肉は普通この辺りではスパイスをまぶし、空気が入らないようにしっかり巻いて1ヶ月ほど干してから食べる。このベーコンもまたおいしいのだが、今年は北イタリアでよくつくられる燻製のベーコンを作ってみようと思った。誰か作ったことがある人はいないかと農家の人に訊ねてみると、燻製と聞いただけで皆一様に「ああ、あれはやめておいた方いいよ」という。

同じイタリアとは言っても、自分の地方の伝統をかたくなに守る人達は私のようにあれもこれも作ってみたい(食べてみたい)とは思わないらしい。海外旅行をしても、食事は必ずイタリアンレストランというイタリア人も少なくない。ローマに住む親戚も、旅行の時は必ずトマトの缶詰と乾燥パスタを持って行くと言っていた。そういえば日本人にもカップラーメンやしょう油、炊飯器とお米持参で旅行する人がいるので同じことか。

ベーコンの話に戻る。誰も知らないみたいなので、干し肉の本を買ってきて読んでみる。おがくずと月桂樹を用意し、70度以下で12時間燻し、12時間休ませ、さらにもう一度12時間燻すとある。

オリーブの燻製も暖炉で作るし、ベーコンも暖炉に吊せば家が煙だらけにならないはず。ただ暖炉は一日中薪を燃やしているので、熱を避けるためにアルミホイルで壁を作ってみた。おがくずも月桂樹もたくさんあるので何も買いに行かないで作れる。シメシメ。

おがくずに火がつきやすく、気がつくとおがくずが燃えた後だったりして、12時間ずっとよい状態に煙をだすのは根気がいることが分かった。その日は一日中暖炉の前であぐらをかいておがくずをつついていた。夜になったら全身から煙の匂いがした。一晩休ませて、次の日もまた12時間煙を燻し続けた。コツが分かったので前日のように暖炉にへばりついていなくとも他の用事をこなせるようになる。

こうしてなんとかできあがった燻製のベーコンは、生のまま食べてみると、おお、燻製だ!という味がした(当たり前だ)。燻製の方が、脂のしつこさが消えて随分食べやすい感じがする。これを使ってトマトソースやカルボナーラ、ミネストローネにチャーハンも作るとどれもいい味がでる。来年はこの煙の香りに他の香草も混ぜて作ってみたくなった。燻製っていいな。

今日子


   

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