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Kyoko's Diary
 
豚の腿肉とネモ
2006年2月14日(火) 

断食のあと
断食のあと
せっかく帰った日本ではインフルエンザにかかり、10日間も寝込んでしまった。ようやくイタリアに帰ると、いい天気で春のようだ。そろそろ塩漬けにしておいた生ハム用の腿肉一本を塩から取り出さなければならない。1キロにつき2日間塩漬けにしなければならないと聞いたので、18キロあった腿肉を計算して36日間漬けておいたことになる。途中何度か腿肉を裏返したりし、最後の1週間前には表面の塩を少しのけておく。表面だけ塩に漬かり過ぎて辛くなるからだそうだ。

さてどうなったかなと、腿を置いてある倉庫件食糧保存場所のドアを開けてみる。開けた途端、「ミャオー!」とものすごい声。目に入ってきたのは、腿をおいた板のテーブルの端に腰掛けた猫のネモだった。なんでこんなところにネモが!!

最後に倉庫に入ったのはいつだったっけと思い出してみると、じゃがいもを取りに入ったのが3日前。腿肉は無事か!?と見てみると、どうやらかじったあとはない。そりゃそうだ。こんな超塩辛い腿肉を食べられるわけがない。かわいそうに、ネモは大きなモモ肉一本を前にして飢え死にするところだったのだ。

外に出してよく見ると、ネモはすっかりやせ細っている。皆に、「この猫太っているね」と言われていたが、冬の寒さで毛が膨張しただけだと思い込んでいたので、こんなにほっそりしたネモを見て本当に太っていたことがわかった。

生ハムはもう一度裏返して、2日ほど重しを置いて休ませる。重しをおくのは中の水分を少しでもだしてしまうためと、やはり去年作った生ハムのように中に空洞ができないようにというのもある。

それにしても肉からでる水分はすごい。下に大量の新聞紙を敷いているのだが、3日ごとに変えないとだめだ。そしてこの作業が終わったら、一晩水に漬けて塩抜きをし、白ワインで消毒したり、ニンニクやペペロンチーノ、コショウをまぶしたりして、ようやく干す作業に入る。生ハムを作る作業は単純だが、なによりも場所がいる。塩漬けにする場所と干すのに適した場所。もし生ハムが大きすぎて食べきれない場合は、豚の肩肉の部分で生ハムを作る人もいるので、こちらの方は後で食べ終わるのに困ることもないかもしれない。

今日はこれから倉庫をくまなく点検してネモが糞をしていないか調べなければならない。これにこりて一緒に入り込まないようになればいいのだけれど・・・。

今日子


   

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