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Kyoko's Diary
 
炭火焼とポレンタ
2006年1月10日(火) 

アツアツのポレンタとよく焼けた豚肉
アツアツのポレンタとよく焼けた豚肉
前回の続き・・・。

豚の解体が終わって夕食。やはり寒い中での5時間の立ち仕事はかなり堪えて、終わった頃にはヘトヘトだった。後でシルヴィオに「あんた、死ぬ直前みたいな顔してたよ」と言われてしまった。

とりあえず、生ハム用の腿一本とベーコン用の三枚肉、ラード用の脂身を塩漬けにする。各家庭ごとに作り方も違うため、今回マリオさん宅では新たにいろんなことを学んだ。腿肉には2本大きな血管があるため、その血管は解体した時に抜いておく。そうしないといつまでも血がでてそこから傷んでいくそうだ。そして塩漬けにする前には潰したニンニクを全体に塗り付け、特に血管の穴と骨の周りには潰れたニンニクをそのまま張り付けておく。その上で全体を塩でおおい、コショウもパッパとふっておくのだそう。そして腿肉の塩漬け期間は1キロにつき2日間と考えて、約40日かかる。牛肉や鶏肉、羊は解体して冷凍庫に入れてしまえばおしまいだが、豚肉はこれから様々な保存食を作るので、これが何よりも面白い。

塩漬け作業が終わったら、作ったサルシッチャとロースを暖炉の炭火で焼いて食べることにした。付け合わせはポレンタ(トウモロコシの粉を沸騰したお湯に入れて練ったもの)だ。これが日本だったら白いご飯なのだろうけれど、ポレンタはパンでもなく、パスタとも違う炭水化物で、肉との相性は抜群だ。イタリアに来たばかりの頃、ポレンタで有名なベルガモのレストランではじめて食べたとき、こんなものを食べるくらいならパスタの方がありがたいと思ったのだが、イタリアに住んで常時パスタを食べ続けているとポレンタがとてもありがたく思える。

ロース肉とサルシッチャにローズマリーをちらし、炭火で焼いていくと、なんとも言えないよい香りがしてくる。火の通りにくい骨の部分にもジワジワと火が通っていい焼き加減だ。余分な脂が炭に落ちてジュージューと音をたてている。ポレンタ専用の木のお皿(市場などで安く売っている)に黄色くてぽってりしたポレンタを盛り、サルシッチャとロースの炭火焼を横に盛りつける。どっしりしたタイプの赤ワインと一緒にお肉とポレンタを頬張る。不思議なことに、ロース肉は塩をつけていないのだが、肉の旨味やローズマリー、炭の香りが混ざってちっとも物足りなくない。ああ、おいしい・・・。

今の時期は豚肉が旬なため、一昨日イタリアの日刊紙レプッブリカにも大きく豚の解体の図面がでていた。イタリアの至る所で豚料理を楽しむ季節なのだ。しばらくは豚の話題に尽きなさそう。

今日子


   

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