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Kyoko's Diary
 
今年の栗祭り
2005年11月10日(木) 

栗の生菓子
栗の生菓子
♪きょ〜おはたのしいくりまつり〜。今年も毎年恒例の栗祭りに行ってきた。森を抜けて村に着くと、相変わらず大盛況だ。まっさきにお目当ての栗のお菓子の所へ行くと、あるある、大好きな栗の生菓子。即席で作った売り場にはお菓子が少しだけおいてある。いつも思うのだが、手作りのお菓子は少ししか置いていない。そうすると後ろに並んでいる人は「あ、ちょっとしかない。私の分は残るかしら」と不安になる。ようやく自分の番がきてホッとするが、しかしあまり残っていないので、ここで全部自分で買ってしまったら後ろの人に悪いかな、しかし残っているのを全部買って家で大事にたくさん食べたい・・・と迷いまくる。すると後ろから、「はいどいてどいて〜」っとプラスチックのケースにまた少し同じ生菓子が届く。なーんだ、まだあったのか、と思い、好きなだけ買うことができる。これはあとから来た人に「残り少なくなったので買っておかなければ」、という焦燥心を駆り立てるにはよい方法だ。

この生菓子は栗をペースト状にして砂糖を入れ、それを練って団子にし、カカオかココナッツをまぶしただけのシンプルなお菓子だ。栗独特の濃厚な味とカカオやココナッツが合わさって、口に入れるとつい顔がゆるんでしまうおいしさだ。この村は裏の山が巨大な栗の木で覆われていて、そこで採れる栗は格別の味がする。私は毎年ここで栗を6、7キロ購入して大量に栗の渋皮煮を作るのだが、栗のお菓子を作る大変さといったらない。だからここの栗の生菓子は決して安価とは言えないのだけれど、手間ひまを考えれば仕方ないだろうと思う。

生菓子をほおばっていると、またまたおばさんがトレーを持ってやってきた。おお、今度は栗のジェラートである。まわりでうれしい歓声があがる。このジェラートがまたすばらしい。ジェラートの国のイタリアだが、なかなかここまで素材の味がはっきりわかるジェラートもないだろう。後ろに夏期だけ開いているバールがあるので入ってみると、バールの冷凍庫は栗のジェラートでいっぱいだ。見ただけで万歳をしたくなる。

口の中が甘くなってきた所で、人ごみをわけて前に進むと、今度は揚げピザが待っている。子供達が揚げたてのピザを運んで行ったり来たりしている。アツアツを食べられるよう、その都度揚げて作り置きはしていない。長い列ができているけれど、どうしても食べたいので並ぶ事にする。このピザはシンプルな生地に塩または砂糖をまぶしてあるだけなのだが、外は油で揚げてあるので香ばしく、手でちぎると中から絹のようにふわりと白い生地がでてくる。ああおいしい。

この時点でもうお腹がいっぱいになってきた。もう食べられそうもない。来年はきっとここで豆料理やサルシッチャなども合わせて食事して帰るぞと心に決める。たくさんのお菓子と大量の栗を持って、また森の中を抜けて家路につく。

今日子


   

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