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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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ちょっとお知らせ
2005年9月25日(日) 

ご飯を待つローラ(黒)とトンボラ(白)
ご飯を待つローラ(黒)とトンボラ(白)
ウンブリア便りが本になります。今度の12月に文藝春秋の文春プラス文庫から刊行予定です。新しい写真も満載で、今年は7月頃から写真を撮りまくりました。ただいま校正の段階でゼイゼイ言っております。最近ウンブリア便りの更新が遅れがちですが、これからもがんばりますのでよろしくお願い申し上げます。

鶏1羽を最後まで
いつもとり肉を農家から買う時、丸ごと一羽買うために料理が限られて困っていた。この辺りの人は、鶏は丸焼きか骨ごとぶつ切りにして煮込むか、それ以外の料理はあまりしないらしい。もも肉6本と材料に書いてあったら、鶏を3羽さばかなければならない。ましてやささみなど1羽から2本しかとれないため、ささみの料理なんて近頃食べたことがない。

それでも他の料理も食べたいと、鶏をさばくことも練習した。今では肉を切り離すとき、力をいれないでもパキッと折れる間接がどの部分にあるかなど、頭にしっかり入っている。

さばく時にいつも不思議に思うのは、もも、胸、手羽をうまく切り離しても、あばら骨や背中の所においしい肉がたくさんついていることだ。皆どうしているのだろう。スーパーで切り身のパックしか見ていないと、胴体にこんなに肉が残っているとは想像もつかない。しかし生のまま骨にしっかりくっついた部分をチマチマととるのは無理だ。丸焼きにしたら、背中の肉もあばら骨の間についている肉もしっかりおいしく食べることが出来るが、ももや胸肉を切り離した時点で、骨になった胴体だけ丸焼きにするわけにもいかない。農家の大家族だったら、この骨についた肉を無駄にしないためにも、丸焼きは当然の食べ方なのだなとあらためて納得する。

仕方がないのでこのホネホネの胴体でダシをとることにした。それしか思いつかなかったのだ。肉がたくさんついた骨でダシをとるとおいしい鶏ガラスープがとれる。西洋風だとセロリとにんじん、トマトやタマネギなど入れてみる。そのダシから野菜スープを作ってみたり、リゾットを作ってみたりするが、やはりリゾットは牛肉のダシの方がおいしいような気がするし、野菜スープはおいしいけれど野菜だけのさっぱりすっきりしたダシの方が好みだ。

そこで今度は中華風の鶏ガラスープに変更してみる。鶏を絞めた時に足もたくさんもらうため、なるべく見ないように考えないようにしながら一緒にダシをとる。最近はこんな田舎でもショウガを時々売っているし、ネギも畑にあるので材料には事欠かない。この中華風鶏ガラスープをたくさん作って小分けにし、冷凍にしたのが大活躍している。これがもとで最近中華料理をたくさん作るようになってしまった。エビチリから青椒肉絲、鶏とナッツの炒め物(正式名忘れた)、小龍包にワンタンスープなどなど、売っていないので皮から全て手作りで、一体我が家はイタリアではなくなってしまったかのようだ。イタリア人は以外と中華料理が好きなのだが、イタリア国内の中華料理のレストランは日本で食べる中華に比べると随分劣るため、化学調味料の入っていない私の中華料理を親戚の連中まで心待ちにするようになってしまった。

そしてこれですべて無駄なく料理できたと満足して、ダシが全部出た後のガラを見てみると、やはり肉がたくさんついているではないか。もったいないと思い試しに食べてみると、はっきり言ってまずい。仕方がないので手で全部その肉をとってみると、茶碗に大盛り一杯はある。犬のエサに混ぜてみると、どうやら犬達は感激してくれたようだ。喜んでくれてよかったが、こんなにまずくなった肉でもなんだかもったいない気持ちはかわらず、なんとか味のなくなった肉をおいしく食べる方法はないかと考えてしまう。次は肉団子の中にでも入れてみるか・・・。

今日子


   

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