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Kyoko's Diary
 
香りのニンニク
2005年2月22日(火) 

シンプルパスタ
シンプルパスタ
イタリア料理はニンニクをたくさん"食べる"というふうに思われている。たしかにニンニクはオリーブオイルとのコンビに欠かせないが、私の見た限り、ニンニクを細かく刻んで料理してそれを食べるという人はあまりいない。そういう料理もたまにあるが、たいがいの人はニンニクの皮を剥いたら、そのまま、もしくは包丁かなにかで潰して香りをだし、食べる時によけて食べる。よけて食べるにはコロンと一かけの方がよけやすい。

食べないのはにおいが気になる、それから消化が大変だからという。食べるといつまでもゲップと一緒にニンニクの臭いが残っていやなのだ。万が一食べた場合、「あーあ、当たりだった」と皮肉る。

では有名なアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノはどうかというと、実は私は10年イタリアにいて、未だに食べる機会がない。あのパスタは一人暮らしの男性のパスタだとか、夜中の1時に遊んで帰ってきて小腹が減ったので、何もない台所でパッと作って食べるとか。レストランでも見ないし、近所の農家の主婦が料理しているのも見たことがない。数ある料理本でも、でていないことが多い。

アーリオ.オーリオに代わって他の家庭でよく見かけるのは、"パスタビアンカ"というトマトソースのかかっていないパスタで、茹でたパスタにオリーブオイルとパルメザンチーズをかけて食べるものだ。子供も好んで食べるパスタで、こちらの方がアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノより単純においしいし、栄養もあるというわけだ。もちろん、ニンニクをこよなく愛するイタリア人もいるだろうし、ニーノ・マンフレッド(故)というイタリアの有名な俳優は、体に良いからと毎日生のニンニクを2カケ噛まずに飲み込んでいたそうだ。噛まずに飲み込むことでにおいが出ないという。

イタリア人がイメージする、一般的にニンニクをよく食べる国に、韓国とフランスを挙げる。特に南フランスの辺りはニンニクを刻んで料理に使うし、ニンニクのスープなどもある。韓国料理のニンニクも直接口に入る。私は中華料理を作る時、ニンニクをみじん切りにするのが嫌だなあと常々思っていたので、近頃みじん切りから解放されてよかったと思う。タマネギもそうだが、滑ってズレやすくきれいに切れない、それから誤って手を切ってしまったり、手に臭いがついていつまでも残ったり、なんとなく切ったあとに不満が残る。

もうひとつ、ヨーロッパのニンニクはアジアのニンニクと少しにおいが違うようだ。アジアの方が湿気が多い分、においが重たい。反対にヨーロッパのニンニクは湿気が少なくさっぱりピリッと香りが違う。唐辛子にも同じようなことが言える。だが最近はイタリアでも中国産のニンニクが増えてきて、自分達の分のニンニクも作れないのかと驚くイタリア人もいたりする。中国産の子供のおもちゃが世界で90%を占める中、今度はニンニクまでも中国産になりつつあるなんて、恐るべき、中国パワー。

今日子


   

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