オリーブオイル屋 ブオーノイタリア
HOMESITEMAPお問い合わせ
ウンブリア便り 森の書斎から ショッピング くちこみレシピ 店舗案内
ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
HOME > ウンブリア便り > パスタ アッラ キタッラ
Kyoko's Diary
 
パスタ アッラ キタッラ
2005年2月3日(木) 

まるで楽器みたい
まるで楽器みたい
日本のスーパーではデ・チェッコの9番など、細めのパスタをよく見かけるが、私は太いパスタが好きだ。家ではほとんどデ・チェッコの12番を使う。モリモリ食べられる食感がよいし、濃厚なソースにも野菜たっぷりにもよく合う。細めのスパゲッティだとおとなしくて物足りない感じか。アサリのスパゲッティなどはさらに太い14番のヴェルミチェッリなどもバッチリあう。

よく作る手打ちパスタも、パスタマシンで均一にきれいに作るのではなく、麺棒で伸ばしていき、厚さも切った時の太さも多少バラバラなのが好きだ。食べた時にゴロゴロする感じで、ソースが均一に絡まないところが口の中で踊っているように楽しい。ラーメンの麺だとまた別で、きれいに均一に切らないとスープとの絡み具合が好きではなく、何度かためして挫折した。イタリア料理はやはり修行が必要なものではなく、家庭で作れるところがうれしい。

以前からアブルッツォ州の名物、「パスタ アッラ キタッラ」を自分で作りたいなと思っていた。キタッラはイタリア語でギターのことだ。なんでパスタがギターなのかしらと思っていたのが、昨日ようやくわかった。このパスタの特徴は、麺が丸くないことだ。切り口を見るとわかりやすく、普通のスパゲッティの断面が丸いのに対して、このパスタは四角いのだ。それがどうしたと思うかもしれないが、この角張ったところが普通のパスタと一線を置く。フェットチーネ(きしめんのようなパスタ)ともまた違う。フェットチーネだと角張っていても平べったいが、これはとにかく四角いのだ(説明がむずかしいな)。長方形を長く伸ばしてそのまま麺にしたと言ったらよいか。食べた時にカクカクした食感が良い。これは手で切ってもどうしてもこうはならず、専用のパスタマシンでやるか、伝統的な器具が必要だ。その伝統的な器具が昨日手に入った。これを見てみると、長方形の木の箱の表と裏にギターのように弦がはってある。それでギターパスタなのだ。ギターを弾きながら食べるパスタではなかった。箱の弦は表が細いパスタ用、裏が太いパスタ用に幅を変えてある。卵入りの生地を薄くのばしてから弦の上に敷き、麺棒で押さえつけて転がすと下に生地が切れて落ちて行く。こうするときれいに四角く切れていく仕組みだ。よく出来ていると感心する。この器具は高価なものではなく、2千円もあれば買えてしまうが、職人さんの手作り感があって台所に置いておくだけでも趣きがある。12月、1月と休みをとっていたニワトリが近頃また卵を産み始めたらしく、これから3月までご近所さんから新鮮な卵が大量に届くので、今年はパスタ アッラ キタッラをたくさん作ってみるつもりで楽しみだ。

今日子


   

PAGE TOP
HOMEウンブリア便り森の書斎からショッピング店舗案内SITEMAPお問い合わせ
Copyright (C) 2004 Buon'Italia Co., Ltd. All Rights Reserved.