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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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オリーブ
2005年1月31日(月) 

延々と続く種抜き
延々と続く種抜き
イタリアはここ4、5日大寒波だ。南イタリアでは3日間高速道路から出られない車が延々200キロもいる。3日間も大雪の中、高速道路で動けないなんて考えただけでも恐ろしい。私の住んでいる所では、車で20分の駅から電車が通っていないらしいが、おかしなことに私の家のまわりだけ晴れている。いつもそうなのだが、近くで大雨洪水になったりしても、ここだけは災害にあわない。今回の雪も、10センチも降らないうちに終わってしまった。それなのに村の学校は全て休校になったりして変だなと思う。「雪には慣れていないから」だそうだ(??)。しかしこの天候の良さが、オリーブの木にもよい影響を与えるのだろう。

今日は昨年12月初めに収穫したオリーブの実をどうにかしなければと思い立った。収穫した次の日には東京に帰ったりして、二ヶ月近くほったらかしにしてしまった。生のオリーブはとにかく苦くて食べられないので、瓶に入れて塩漬けにしておく。普通1ヶ月もしないうちに下に黒い水がたまっているので、それを捨てて1週間程水につけて塩抜きをする。カビが生えないよう、2日ごとくらいで水を代える。これで味見して塩加減がちょうど良くなっていたら、ペーストやオイル漬けなどを作る。ただの塩漬けで置いておくとカビが生えるが、市販のオリーブの塩漬けのように保存料を入れるわけにもいかない。カビ対策を万全にすることが大切だ。ペーストの場合は、種を抜いてレモン汁を入れ、ミキサーにかけて瓶詰めの煮沸消毒にする(これが面倒くさくて2ヶ月近くもほったらかしていたのだ)。市販のものだとオリーブオイルを入れてから煮沸をするが、やはり食べる時に熱を加えていないオリーブオイルを混ぜる方がおいしいので、私はこの方法を使う。ペーストはブルスケッタにしたり、パスタに和えたり、トマトソースに混ぜたり、ちょっとした食卓の変化にとても役に立つ。オリーブオイルはペーストと同量くらい混ぜるので、最終的には二倍近くの量になる。オリーブのなんとも言えない苦みはとてもおいしい。

今年は他にオリーブの実のオイル漬けを作ってみた。塩漬けの実を煮沸消毒すると柔らかくなりすぎてしまい、味も落ちるが、ここは天然保存料のオリーブオイルをたっぷり使う。全部漬かっていればいつまでもカビが生えない。家の大家さんはオリーブの実にニンニクやペペロンチーノをたっぷり入れて保存するし、カポッチ家ではワインビネガーにつけ込んだり、各家庭によって少しずつ保存の仕方が異なる。日本でいうと田舎の家の漬け物のような感じ。生ハムのような派手な保存食も楽しいが、地味なものでも自分の家で採れたものを大切に保存できるのがうれしい。私の手作りではないが、吟味してこれにとても近い味のおいしいペーストを作っている所を見つけたので、ブオーノイタリアのお店にも春くらいにはオリーブのペーストが並ぶ予定だ。皆さん楽しみにしていて下さい。

今日子


   

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