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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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Kyoko's Diary
 
クリスマス
2004年12月30日(木) 

日本から帰ると、自宅から200メートル離れたご近所に落雷があり、我が家も電話線が壊れ、暖房が使えない状態になっていた。電話も大事だが、夜はマイナスになり、とにかく寒いので暖房だけなんとか直してもらった。電話が直ったのはそれから5日も経ってからだった。

この辺りはよく雷がなるが、近所の家はドアが全部壊れ、離れの家も衝撃でメチャクチャになったそうだ。

そんな中ですぐにクリスマスという一年で一番大事な行事に突入した。12月24日のイタリアは、国中プレゼントを買う人々で盛り上がっている。

日本にいると街中にクリスマスソングが流れるが、ジングルベルなどの音楽はあまり聞かなく、教会での宗教音楽を耳にする。

24日夜はイエス・キリストの誕生前夜なので、キリスト教徒のシンボルでもある魚を食べる。質素な食事が前提だ。ところが24日に皆が皆魚を買うことを利用して、ローマの魚屋では一度解凍した魚700キロをもう一度冷凍して売ろうとしていたそうだ。もちろん一度解凍した肉や魚をまた冷凍して売ることは禁止されているので、その魚屋は捕まったそうだ。魚が質素だったのは昔の話で、イタリアでは肉や野菜に比べて魚は高くつく。この魚屋も以前に売れ残った魚をなんとか全部売って儲けようとしたのだ。

24日の夕食のあとは、教会に行って歌を歌ったり神父の話を聞いたりする。私の住んでいる小さな村では、村の人約20人がコーラス隊をやっており、かなり積極的に活動している。音楽など習ったこともないような人ばかりだが、彼らが教会で歌いだすと、質素で小さな教会が突然サントリーホールのようになる。教会の音響効果は抜群で、ヨーロッパの音楽が教会で生まれたのがよくわかる。これを聞いただけでクリスマスをこちらで過ごせてよかったと思う。

25日になると、前日まで騒がしかった街がシンとなり、昼食の前にまた教会に行く。昼食はターキーをオーブンや暖炉で焼いたものを食べるということになっているが、子羊を食べる家もあるし、それぞれだ。

我が家は私と夫、ローマに住む親戚も風邪で体調を崩したので、子供と3人で静かに過ごした。それでも親しくしているカポッチ家に26日の昼食に招待されたり、24日は老夫婦二人きりというご近所を招待して一緒に過ごした。

日本人の私にとって、クリスマスは「この行事は一年で最も大事なんだ」と心に言い聞かせて盛り上げないと周りから浮いてしまうのだが、それでも食事を作ったり音楽を聞いたりしているうちになんとかなるものだ。

今日子


   

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