家の近所ではキノコ採りで皆盛り上がっている。近所からファミリオーラというナラ茸の種類のキノコをかご一杯にもらった。
ファミリオーラは茎に小さな輪がある。食べ方はパン粉をつけてフライにしたり、パスタのソースにしたりする。
パスタソースは熱湯にキノコを入れ、5分程煮たらザルにとり、ニンニクとオリーブオイルを炒めたフライパンに一口大に切っていれる(好みでペペロンチーノを入れる)。強火で炒めると水分がでてくるので、塩を入れたあと小麦粉を大さじ一杯入れて混ぜる。するととろみがついてよく絡むようになる。最後にイタリアンパセリをみじん切りにしてサッと混ぜる(乾燥ポルチーニがあれば、少し一緒に入れるとよりおいしい。戻し汁も少し入れるとよい)。
キノコのパスタにはフェットゥチーネがよくあうが、今日はウンブリア名物の水と小麦粉だけのパスタを作ってみた。これはグラーノドゥーロというパスタ用の粉と水をあわせて手でよくこねる。この粉は水をよく吸収して、最初ボロボロとなる。ゆっくりこねているとまとまってきれいなうすい黄色でツヤツヤになる。生地を1時間程休ませたら、いくつかに分け、手で伸ばして細めのうどんくらいの太さにしていく。綿棒でのばして包丁で切るやり方とは異なる。
手で伸ばす時に生地を回転させてちょっとねじれたようにすると、よりパスタにソースが絡む。
しかし、イタリアではキノコはおいしくても必ず体に害があると言われている。昨日の新聞にも、キノコは絶対に一日一食以上食べないように、と書かれていた。多分繊維が多くて消化しにくいからだと思うが、例えばポルチーニ茸には水銀が大量に入っていると言い、食べ過ぎないように皆注意しているくらいだ。
多分食べ方にもよるだろうが、パスタ用にソースにすると、かなりたくさんのキノコを使うことになる。これだけ食べるとやはり胃や腸に負担がかかるので、体に悪いと言われるのだろう。
採りたてのキノコはおいしいが、実は近所のおばさんからもらったものを安心して食べられるようになるまで少々時間がかかったのも事実だ。
今日子 |