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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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Kyoko's Diary
 
生ハム解禁!
2004年10月30日(土) 

ついに今年の一月に家で作った生ハムを食べた。はっきり言って、うちの生ハムは最高級のパルマの生ハムにも劣らないおいしさだ。

理由はやはり、近所の農家から買う豚の質の良さがあげられる。この豚はパルマ産のように脂肪分が多くなく、味がしまっている。樫の木だらけの村で、ドングリをよく食べるからこのような味になる。それでウンブリアは豚肉の産地として知られている。

よく近所の肉屋で売っている地元の生ハムは、あまりにも塩っ辛くて好きではない。しかしうちのは塩をそこまでたくさん使わないので、甘みと肉のおいしさがあわさってこの味になる。

切るのはもちろん、機械を使わないで包丁を使う。よく切れる長い包丁で切るのだが、表面がギザギザにならないように切らなければならない。機械のように薄く透けるようには切れないが、ちょっと厚めの方が断然おいしい。

切り方にもこだわりがあり、ローマの肉屋で、お客が「あれ、今日は親父さんいないの?じゃあ生ハムはまた今度にするよ」と帰って行くのを見たことがある。あれは親父さんの手で切った生ハムでないと食べたくないということらしい。

私はそんな年期の入った名人ではないけれど、生ハムがおいしすぎるので切り方は2の次でよしとする。

2、3ミリの厚さに切った生ハムを、パンとワインで食べる幸せと言ったらない。なにしろ豚の腿一本分なので、涼しい所に置いておけば3ヶ月以上保つ。

子供の幼稚園のおやつは、パンに生ハムをはさんで持たせる。バターもマヨネーズも野菜も何も入れないパニーノは、塩なしパンのほのかな甘みと生ハムの強烈なおいしさで、シンプルで飽きのこない味なのだ。

たくさんあるからローマの友人にもお土産に持って行くと感激してくれるし、大変な思いをして作って心底良かったと思う。

夫に、最近我が家は本当に農家のようになってきたね、と笑われた。ずっとローマの中心で都会生活を送ってきた夫は、まさか自分が自家製の生ハムを持つことになるとは思ってもみなかったようだ。

今日子


   

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