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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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Kyoko's Diary
 
またトマト
2004年10月16日(土) 

大家さんの畑は10月になった今もトマトがたくさんある。今年は大豊作だったそうだ。たくさんある時はいつも「あんたも採ってね」と言ってくれるので、またケースに山盛り採って来た。全部で20キロくらいか。

もちろん保存用に瓶詰めにするためである。たくさんあるときはたくさん瓶詰めを作っておかないと、来年たくさん採れるとはかぎらない。ローマの友人は私が瓶詰めトマトを1日かけて作るのを見て、「トマトの瓶詰めなんてスーパーで50円くらいで売っているじゃない、なんでそんな大変なことするのよ」とあきれる。

たしかに時間はかかるけど、私にとっては保存用トマトを作ることはとてもうれしいことだ。まず畑に行ってトマトを収穫し、トマトの出来に満足する。収穫の時のトマトの茎や葉のいい匂いを吸い込んでいい気分になる。

皮を剥いて種を出す作業で手がトマトだらけになると、トマトの甘くいい匂いが手にしみ込む。瓶に詰めて煮沸消毒し、出来上がった時の真っ赤でツヤツヤした瓶のかわいらしくきれいなことと言ったら、まったく幸せな気分になる。

例えばケーキ屋さんで大量のバターを混ぜている所を見て、匂いをかいでもこんなにいい気分にはならない。正直言って気持ち悪くなる。トマトが媚薬と言われていた昔、きっとこの香り高い匂いをかいで皆そう思ったのに違いない。

田舎暮らしだとスーパーに行くのも面倒だし、都会のように流通がよくないので、冬にシチリアのおいしいトマトが入ってくることもない。値段も高い。味も売っているのより格段のおいしさだし、食べる時の味や香りと、自分のとこで採れたトマトだという満足感でいいことづくめなのだ。これで来年の収穫まで大丈夫だという安心感もよい。

今日子


   

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