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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
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Kyoko's Diary
 
緑のトマト
2004年10月3日(日) 

夏野菜が終わる頃、畑を全部耕して冬野菜を植える準備をしなければならない。その時にいつもまだ熟れていない緑色のトマトが残る。このトマトは待っていても気温が十分高くないので赤くならない。

なによりも秋になるとトマトにカメムシがたくさんついてトマトを食べてしまう。消毒して緑のトマトを残しておく農家も多いが、私は全部採ってしまう。1つは冬野菜を植える場所がなくなってしまうからと、もうひとつは、やはりトマトは寒いと夏のようにおいしくできないからだ。

緑色のトマトはワラを敷いた箱に入れ、家の中においておくとほんのり赤くなる。でも中には若すぎてそうならないくらい緑のもある。そういうのはピクルス(酢漬け)にしたり、砂糖で煮て保存したりする。トマトの砂糖煮なんておいしくなさそうと思うかもしれないが、これがなかなかおいしい。

作り方は簡単で、生の緑のトマトの皮を剥いてトマトと同じ分量の砂糖と水で煮る。クローブを入れると香りもスパイシーになる。1時間ほど弱火で煮たら火を止めて一晩おく。次の日にトマトだけ取り出してのこったシロップを煮詰め、瓶に入れて保存する。

このトマトの砂糖煮は、熟れていない固いトマトが、煮たことで柔らかくなり、歯ごたえがクニっとして面白い。トマトの香りと甘みが混ざって、トマトとは思えない、何かの果物の様な感じがする。パンに付けてもよいし、チーズの付け合わせ、タルトの中身にも使える。サワークリームをつけて食べるとちょっとしたお菓子に早変わりだ。

緑のトマトの食べ方など、余ってどうしたらよいかわからなくなり、仕方なく考えだされただろうものなのに、うまく使えてすごくよかった気分になる。

今日子


   

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