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Kyoko's Diary
 
ナポリのトマト
2004年7月27日(火) 

日本からトマトの勉強に来ている友人がナポリのトマト農家の収穫を手伝いに行っていたが、昨日うちに一時的に戻ってきた。今までいた所はスローフード協会にも入っている農家で、トマトはそこでしか採れない品種、ヴェスヴィアーノというものを扱っている。

毎日朝5時から12時まで休みなく雑草とりと収穫の手伝いをして、トマトの瓶詰めも手伝ってきたと言うからたくましいかぎりだ。真っ黒に日焼けして帰って来た友人が、うちにもお土産でこのトマトの瓶詰めを持って来てくれた。

このトマトは小さくて先が尖っているトマトで、このトマトとうちの畑で採れる「メッザサンマルツァーノ」を別々に2種類のパスタソースにしてみた。結果はちょっとショックだったのだが、圧倒的にナポリのヴェスヴィアーノの方がおいしかった。トマトの酸味、甘み、香り、旨味など、どれをとっても格段に違う。

不思議で仕方がないのだが、イタリアでも皆判を押したように「トマトと言えばサンマルツァーノが一番」と言う。それが私にはどうしてもこのトマトがおいしいように思えない。

昔の原種はそれはおいしかったのだろうが、品種改良が進んでからのサンマルツァーノの味は昔とは違ってしまっている。確かにソースを作るのには種も水分も少ないし、その点では他よりいいのかもしれないが、肝心の味がこうでは苦労して畑で作る甲斐がない(うちの畑で作っているサンマルツァーノは市販のものよりはずっとおいしい)。

このヴェスヴィアーノはナポリの下の方のヴェスヴィオ山の辺りだけで作っている物で、種も他の地方には絶対に出さないよう徹底的に管理しているので、苗を買おうと思っても売っていないのだ。

やはりもう本当においしいトマトというのはイタリアでも手に入りにくいものになってきているのだと実感した。友人は8月からはそのサンマルツァーノを扱っている農家に行くので、一体どんなトマトがあるのか興味津々で報告を待つことにする。

今日子


   

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