ここのところ突然涼しくなった。夜など長袖でないと寒いくらいだ。これだけ涼しいと、レタスがおいしい。レタスにはいろいろな種類があり、日本でよく見るレタスはこちらでは見たことがない。

レタスというのは、こちらでは縦長の葉っぱで、白菜を小さくしたような感じだ。これは今の時期より冬の方がよく育つのだが、今年は涼しいので今の時期でもバリバリシャキシャキとして瑞々しい。

夏によく育つのはカナスタというサラダ菜で、レタスより葉が厚く、色も濃い。どちらも畑から切り取ると、ジュワッと牛乳のような白い液がでる。レタスはイタリア語でラットゥーガという名前で、ラッテ（牛乳）からきている。

この採りたてのサラダはマヨネーズやら味付けドレッシングなどをかけないで、塩とワインビネガーとたっぷりのオリーブオイルで和えて食べる。

これが最高においしい。いつものようにオリーブオイルが野菜の味を十分に引き立てる。そのくせ、レタスやカナスタのほろ苦くてさっぱりした味が強くて、牛のようにたくさん食べてしまう。

好みで畑に生えているルッコラや（これも野生のだと他のよりすばらしい香りと味がする）キュウリ、トマトなどいろいろ混ぜて毎日のようにいろいろなサラダを食べる。野生のルッコラはローマのパラティーノの丘や旧アッピア街道などを散歩していると突然プ〜ンと良い香りがしてくる。野生のルッコラでないとここまで強い香りはしない。

サラダと一緒に肉を食べていると、サラダがどれだけ消化を助けてすっきりするかがわかる。肉とパスタ、肉と米、肉とパンの組み合せは考えただけでもおいしくて食欲がわくが、肉とサラダだと食べた後胃がドーンと重く身動きがとれないことがないのがとてもよい。たくさん食べた満足感があるのもダイエットによいのだ（実はこれが一番重要だったりする）。

今日子