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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
Kyoko's Diary
 
山芋
2004年7月10日(土) 

もう7月だというのに、畑の夏野菜はまだ収穫できないでいる。今年は春に随分雨が降ってなかなか夏野菜を植えられなかったので、遅くなっているのだ。

トマトの勉強に来ている日本人の友人は、7月からナポリのトマトの顔、サンマルツァーノの農家に行っているが、やっと今日から収穫できると言っていた。ナポリで今からなのだから、もっと北のウンブリアではまだまだ先になる。

それでも雑草だけはよく育つので、畑の草刈りに行ってみた。すると、またもや、今年も例のいまわしいものがニョキニョキと出ているではないか!

例のものとは、4年前に日本の友人に頼み込んで手に入れ、こちらで植えた山芋の芽なのだ。山芋が食べたくて、下によく伸びるように土を1メートルも掘って植えたのだが、土があわなかったため、枝分かれした10センチくらいのおかしな山芋しかできなかったのだ。

1人で1メートル四方も穴を掘るのは大変なので、その時たまたま来ていた友人で、ローマ大学の教授をしている60歳の年配の方にも手伝ってもらってヒイヒイ言いながら掘った穴。

収穫した芋を見たとき、手伝ってくれたみんなにこれがあの恐ろしく大変な思いをして掘った穴からできた野菜なのかと、冷たい視線をあびた。皆一体どんなおいしい野菜ができるのだろうかと楽しみにしていたらしい(しかし形は変で食べる所が少なくても、味は日本のスーパーで売っている物に比べたら数段おいしかったのだ。信じてくれないかもしれないが・・・)。今考えるとイタリア人はネバネバが嫌いなので、もしうまくできていたとしても、やっぱり冷たい視線だったかもしれないが。

そしてそれ以来もう山芋はやめたのに、何度も機械で土を掘り返しているのに、芽だけは毎年どんどんのびまくって3m以上になり、他の野菜に絡み付いて取れなくなってしまうのだ。どんなに下を掘っても芋がでてきたことは一度もないのに、あまりの生命力にただただ驚くばかり。

そして今でも時々ローマ大の教授に、ところであの時のあの野菜は、と尋ねられるのだ。

今日子


   

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