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Kyoko's Diary
 
ポルケッタのパニーノ
2004年5月26日(水) 

朝買い物に行ったついでに3歳半の息子を公園で遊ばせた。今水疱瘡で幼稚園に行けないため、誰もいない公園で少し遊ばせることにしたのだ。

しばらくするとお腹が空いてきたので、公園の前にとまっているポルケッタ売りの車まで行ってみた。

ポルケッタは子豚の丸焼きで、だいたい小さい豚で30キロ、大きいと60キロくらいの豚を専用のオーブンで頭からしっぽまで丸焼きにする。内蔵は取り除き、塩、こしょう、ローズマリー、ペペロンチーノ、そして野生のウイキョウの葉をたっぷりお腹に詰め込む。

焼いたものは肉がとても柔らかく、大人の豚に比べて脂肪も少ない。味付けは塩だけなので肉のおいしさがよくわかり、いたってシンプルな味だ。

薄く切ったポルケッタを、何の変哲もない、外側が固くてバリッとしたパンにはさんでもらう。パンが乾燥しているが、日本で売っているバターやマヨネーズをつけたり、レタスやトマトを一緒にはさんだオシャレなパニーノのようにはしない。

豚肉はただ切ったのではなく、外の皮のバリバリした塩っけのあるところを縦長に細くきったもの、脂の部分、コショウや香草の効いている部分を均等に入れてくれるので、シンプルな中にもいろいろな歯ごたえや味があって本当においしい。

ただそれだけのパニーノだが、ただひたすら豚肉とパンの味が口の中に広がる。街中だと散歩の最中に、この辺りでは主婦たちがお昼ご飯にと買いにくる。

やはりこういうものがあるからイタリアでは日本ほどファーストフードが流行らないのだろうなとつくづく思う。晴れた日に公園で頬張るポルケッタのパニーノというのは実にいい。

今日子


   

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