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Kyoko's Diary
 
ラードの威力
2004年4月30日(金) 

豚の腹を解体すると、長さ3、40センチの大きな脂肪のかたまりがある。左右両方にあるのだが、これがラードの原料になる。

ラードはいろいろな料理に使える。中華料理にはよく使うけれど、イタリア料理にはオリーブオイルがあるので使わないかと思うと、そうでもない。

まず普通にトマトソースを作るとき、オリーブオイルの代わりにラードを使ったりする。アマトリチャーナなどは必ずラードを使う。ソースに豚の味がよくでるからだ。

それから家でピザを焼くとき、ピザの容器にくっつかないように、それから下の面が焼けた時に香ばしくパリッと焼けるように使う(特に後者が重要。くっつかないためなら、オリーブオイルでもかまわないが、これだとパリッと香ばしくならない)。

他に羊の骨付き肉を炭火で焼く時に、最初にラードを溶かしてローズマリーをたくさん刻んだものを混ぜ、焼く前にまんべんなくその液体をぬる。ラードは肉にかかって冷えると、すぐに固まって白くなる。それを炭火で焼くと、何もしないで焼いた時よりも表面がパリッとしてずっと香ばしく、羊の臭みがいい具合に抜けて食べやすくなる。

それからお菓子にも使える。タルト生地を作るとき、バターの代わりにラードを使うと、信じられないかもしれないが、バターよりサックリと、そしてサッパリと焼けるのだ。豚の脂なんて聞いただけでしつこくて胃がおもくなりそう、と思われるかもしれないが、不思議と軽くて香ばしいものができる。

洋梨のタルトやオレンジを薄い輪切りにして砂糖で煮たものを、小麦粉とラード、水、砂糖をこねてのばした生地の上にのせてオーブンで焼くと、乳製品を使っていないのにすばらしくおいしいケーキが焼ける。この生地はもちろん他の果物(リンゴでもよいし、モモでもよい)でもいろいろなバリエーションが楽しめて良い。何よりも、アトピーで卵や牛乳が食べられない人には願ってもいないお菓子だと思う。無理にアトピー用の食品を買うより、どれだけおいしくて楽しいおやつになることか。

良質のラードなら、これだけいろいろな料理に使える。ぜひ日本でも試していただきたい方法だ。

今日子


   

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