いよいよ明日は復活祭だ(パスクワ)。復活祭はカトリックではない人たちにとってはあまりなじみのないお祭りだが、イタリアではとても重要なお祭りだ。なにしろキリストが一度死んでから復活した日なので、宗教上ではクリスマスと並ぶおめでたい日なのだ。
2月にカーニバルが終わってから1ヶ月半の間、復活祭までずっと肉を食べないできた人々は、明日のおめでたい日に子羊の肉でお祝いをする(実際に食べないできた人は少ないだろうが)。
毎年日にちが変わるのも特徴で「満月の日から数えて何日目の日曜日」というふうに決まっている。次の日の月曜も「パスクエッタ」といい、祭日になる。商業的なことでは、大人が子供に大きな卵形で中におもちゃの入ったチョコレートをプレゼントすることになっている。
村中、イタリア中、日曜日のために買い物に走るので、スーパーや市場、お店はすごい混雑だ。何を食べるかは、前にも紹介したが、メインに子羊のロースト、あとは卵料理、パスタなどだ。
ウンブリアの特別料理は、この時期に生える七草のようなもので、ローズマリー、ミント、イタリアンパセリ、セージ、タマネギ野生のウイキョウの葉、エルバ デッラ マドンナ(聖母の葉)という香りの高い葉をてきとうにザクザクと切って卵焼きの中に入れて食べる料理がある。
卵焼きには普段ズッキーニやアスパラなど緑の野菜を入れるが、これらの香草を入れると卵の柔らかい味と香り高い七草が混ざってとてもおいしい。
明日は親戚が来るので、ごちそうの準備で大変だ。みんな会う人会う人にBUONA PASQUA(ブオーナ パスクワ、よい復活祭を)と呼びかけて行く。私はキリスト教徒ではないが、周りの雰囲気と、一応親戚が集まる日としては個人的にもりあがっている。さあ明日はがんばるぞ。
今日子 |