うちの近所はワイナリーが結構たくさんある。中でも一風変わったレ・ポッジェッテは、看板はないし、舗装されていない砂利道を延々と車で行く(道もひどいもので、ワインを買いに行く代わりに車を買わなければならない羽目になりそうだ)。
どんどん森が深くなって、毎回道に迷ったと思い、毎回同じ民家のおばさんにワイナリーはどこか訪ねてしまう。まわりにまったく民家のない、まるでシャーロックホームズのドラマに出てきそうなへんぴな場所だ。
建物も壊れかかっていて、ここがワイナリーかと思うような場所に、100年くらい前に時間がスリップしたようなおじさんとおばさんがいる。全部で4人しかいないワイナリーだが、実はワイン愛好家には有名な場所なのだ。
1年前にも何かの有名な雑誌に、おいしいワインを作るところとして紹介されていた。貯蔵庫にはいると樽がたくさんならんでいて、ひんやりしていて気持ちがよい。そして何よりもブドウのいい香りがする。
他には息子の幼稚園の友達の父親が、フランス人でワイナリーをやっているのだが、最近サッカーの中田選手が彼の名前で売るといって大量にワインを買っていった、という。
いずれにしても、ワイナリーでワインを買うとおいしいワインが本当に安く手に入る。今日買ったものも、一番高くて15ユーロだった。これが店に入ると3倍、レストランで5倍、日本で10倍近くの値段で売られるのだから、すごい。こういう所で自宅用にたくさん買っておくと地元ワインを気軽に楽しめてとても良い。
今日子 |