今日は大雨の日曜日だった。知人が新しく家を建てたお祝いに、お昼に招待してくれた(近頃お呼ばれが多い)。
日曜日のお昼ご飯にお客さんを呼んで一緒に食事をするというのは、イタリアではよくある。呼ばれた人はデザートのドルチェをお土産に持って行くのが普通だ。実際、街中のケーキ屋さんは日曜日の朝は稼ぎ時で、他の店がほとんどしまっている中バリバリ働いている。
私の住んでいる所は、”女性はみんな家で料理を上手につくることが一番大事”という雰囲気が残っているので、デザートも手作りの所が多い(と言ってもクロスタータというボソッとしたタルト生地にジャムを塗った、特においしくないケーキがほとんどだが)。
だからもし何か作って持って行ってもケーキが他にあることがあり、なんとなくどちらがおいしいかで気まずい雰囲気になる。そしてお互いに自分の方がおいしいと思いつつ双方のを褒めちぎってしんどい思いをするのがいやで、作るのをやめてしまった。
そして私の作るケーキは卵とバターをたっぷり使った見た目もバケツケーキやジャムケーキよりきれいではえるのだが、はっきり言ってかなり浮いている。
他に喜ばれるお土産にワインを1本という手もある。しかしこれも田舎では自家製のワインを作っていて、やっぱり各家庭うちのは一番と思っている。だからあまり高いワインを買っていくのは大げさだし、安いのだったら手作りワインの方がおいしい。仕方ないから少しだけ高めのワインを買って、ま、たまには違う地方のワインでも飲んでよ、と自分で思うことにしている。
結局なにが田舎で一番喜ばれるかというと、安めのスコッチウイスキーなどが手軽でよい。これなら自家製という家はまずないからだ。
日曜日の朝はウンブリアの名物の、いろんな肉の炭火焼きを暖炉で焼いている匂いがどこの家でもする。
今日もお昼ご飯は山のようなご馳走だった。パスタは1種類だが山盛りにおかわり、肉団子に七面鳥の炭火焼、などなど死にそうに食べたのだった。
今日子 |