急用でローマに行ったのだが、おいしいケーキを食べた。お米のタルトで、タルト生地にお米と卵の甘いプディングが入っていて、上にカラメルソースがかかっていた。
イタリアではお米はよくお菓子に使う。お米入りジェラート、お米入りヨーグルト、お米のプディング、などなど。イタリア米は日本米に比べて割と粉っぽくて弾力があまりない。日本のお米のように炊飯器で炊くと、べちゃっとして米が一粒一粒たたない。
そのせいか、牛乳と一緒に炊くとうまい具合にとろりとよく混ざる。ちょうどリゾットのようにどろっとしてアルデンテという感じだ。
これを甘くして卵も入れると、タルト生地に流し込んで焼いたときに柔らかく固まる。もちろんお米は洗わないのでお米の匂いがよくわかる(もしこれが日本の白いご飯だったとしたら、この匂いは臭いと感じたかもしれない)。
あたたかいカラメルソースをかけるとそれに香ばしさがあわさってとてもおいしかった。
帰りは速い電車がなかったので、ローカル電車に乗ったのだが、普通1時間で着くところが2時間近くかかった。
しかしこういう遅い電車は、人があまりいない緩やかな丘陵地帯を通ってのんびりと行くのでとても楽しい気分になる。ローマはちょっと街をでるとすぐに羊の群れがたくさんいて、東京とまったく違う。今だに羊飼いがいる。私にとって羊飼いとはアルプスの少女ハイジのペーター以外はなかったので、羊飼いって本当にいるんだなあと(あたりまえだが)思ってしまう。
今日子 |