一足先にシチリアからのアーティチョークが出回っている。家の周りはよくナポリやシチリアの兄さんが野菜をトラックで売りに来るのだ。
アーティチョークはローマ近辺で2月末から3月にでる季節の野菜だ。ローマからすこし北の私の住んでいるところはもっと遅く、4月以降になる。
ローマ近辺で採れる花が丸くて肉厚のものがアーティチョークの王様と言われている。実際とてもおいしいのだが、よくあるチューリップ型のものもまたおいしい。
特に採れたてのものは炒め煮にするとクリームのように柔らかくておいしい。
あまり日本では馴染みがない変わった野菜だが、まわりについている花びらの部分は硬いので食べない。花びらがやわらかくなるまでのけてしまう。
アクがすごく強いので、レモン水で洗う(手も真っ黒になるのでゴム手袋をした方がよい)。ここまでが下ごしらえである。
私がよく作るのは、ベーコンとアーティチョークのレモン風味のパスタだ。ニンニクとオリーブオイルと4当分したアーティチョークをたっぷり入れ、ベーコンも刻む。レモン汁をカップ半分とミニトマトを5、6個入れて30分から1時間炒める(知人に1時間もガスの前で炒めているのかと聞かれたが、この場合、火を弱火にしてフタをし、時々かき混ぜるだけである)。
あとはペンネなどを茹でてあえるだけだ。アーティチョークのごぼうに似た良い香りと苦味、レモンの酸味とベーコンの脂身がほんとうによくあうすばらしい組み合わせだ。
アーティチョークは血圧を下げるなど健康にもとても良く、繊維もたくさんで本当に美味しい野菜だ。見た目の変な雰囲気とまるで正反対だ。いつもこれを最初に食べてみた人はすごいなと思う。これからの季節、他にもいろいろなレシピを紹介していきたいと思う。
今日子 |