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ウンブリア便り 〜 Kyoko's Diary
Kyoko's Diary
 
パン
2003年10月18日(土) 

ウンブリアとトスカーナ地方のパンには塩が入っていない。塩なしのパンなど、塩が入っているパンとそんなに違いがあるのかと思うが、最初に食べたときは”ウ!おいしくない”、と思った。

自分でもこれだけ塩入りパンの味に慣れていたのかと驚いた。昔塩は貴重だったので、貧しい人達はパンには入れなかった、という話もある。しかし他の料理、特に保存用のサラミやソーセージ、生ハムにはこれでもかというほど塩がはいっているので、そうは思えない。逆にこれら塩っ辛いものと一緒にこのパンを食べるとよく合う。

よく考えたら、日本では白いお米は塩を入れないで炊く。イタリア人に白いお米を食べさせると物足りないような顔をするのは、私が塩なしパンを食べた時と同じ反応のようだ。こちらでは白いお米はパスタと同じように、塩をたくさん入れて茹でるからだ。

しかし慣れてみると、塩なしパンは白いご飯と一緒で、噛んでいるとほんのり甘い味がして、かえって小麦粉の味がよくわかる。

うちの近所のパン屋さんは薪のオーブンでパンを焼くのだが、電気やガスのオーブンで焼いた時より周りがバリッとかたい。包丁で切る時いつも苦労するほど硬い。そして中がどっしり柔らかい。日本で食べる食パンのようにフワフワで空気がたくさん入っているのとずいぶん違う。

そして大部分の人が、このまわりの硬い所が好きなのだ。白いところは消化に悪いと言って、わざわざ取り除いて食べない人もいる。白い部分も少ないことが多い。よく60歳以上の人で、パスタまでパンと一緒に食べる人がいる。そういう人は昔から親に「パンと一緒に食べなさい、パンと一緒に食べなさい」と口をすっぱくして言われていたそうだ。

このパンは食卓には欠かせなく、悪天候の時など慌ててパンを買いに走るので、よく売りきれている。パスタやピザよりもパンは重要な位置を占めている。

今日子


   

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