野菜のスープは赤ちゃんの離乳食に使うものから、ボリュームたっぷりのものまでいろいろある。
一番シンプルで小さい子供用に作るのが、にんじん、ジャガイモ、ズッキーニ、トマト、玉ねぎ(丸ごと入れてあとでとりだす)、ビエータというてんさいの葉っぱ(ほうれん草や菜っ葉などと似ている)を切らないで入れて水から煮る。
塩も最初から入れて、1時間程煮たら半日くらい置いておく。食べるときは野菜をだして野菜を細かくする機械(手動)で細かくする。この機械は Passatutto(パッサトゥット)といいなんでも細かくしてしまう、便利な機械だ。ミキサーで全部ドロドロにしてしまうのと全く違う(きっと日本でも英語かフランス語でなどで、違う名前で使われていると思うが)。
そしてスープは別に温めて、中にスープ用パスタを入れて茹でる。直接スープの中に入れたほうがパスタに野菜スープの味がしみて、スープにはパスタの味がついてずっとおいしくる。茹であがったら細かくした野菜も入れ、食べる前にパルメザンチーズやオリーブオイルをおとして食べる。生のオリーブオイルはスープの味をとても引き立てるのでぜひやってみてほしい。
固形ブイヨンをいれなくても、野菜の味がとても強いので驚くほどおいしい。とてもやさしい味で、日本に帰国しても食べたくなるスープだ。日本人の赤ちゃんが昆布とかつおぶしのダシを最初から飲むように、イタリア人の赤ちゃんはみんなこういうものが味覚の基本となっているのだろう。
今日子 |