以前親戚のイタリア人でアメリカに留学していた人が、”アメリカの食べ物は全部沸騰していた”と言っていた。
私はそれを聞いて吹きだしてしまった。なるほど、イタリアのエスプレッソ、パスタ、スープなどあまりアツアツのものはない。みんな調度よい熱さで、猫舌の人でも大丈夫だ。
高級レストランなどでは皿も温めて出してくる、と夫は反論するが、日本で鍋物やうどんなど、それこそ沸騰した状態で出てくるものに慣れているものにしてみれば、たいして熱くない。
日本人が音を立てて麺類を食べるのは、口をやけどしないでいかに熱いものを食べるようにするかを自然にやっていることなのかなあと思う。もちろん箸に麺を巻くことは出来ないが・・・。
スパゲッティをズルズルと食べたら大ひんしゅくをかうが、鍋焼きうどんのように熱いスパゲッティは、フォークに巻いて食べるとやけどする。
そしてあまりに熱いとみんなそろって味がわからないという。グラタンなどもオーブンから出したてを食べるのではなく、少し冷ましてからにする。
夫はアツアツの物をフーフーやりながら食べる日本人を見て、日本人はまったく苦しむのが好きだと言う。苦しんでるのではなく、熱ければ熱いほどいいと言うと、マゾだと言われた。
今日子 |